マンション選びの視点は4つの「カン」
マンションの見方の一つに、4つの「カン」というのがある。
カンリ(管理)、クウカン(空間)、ガイカン(外観)、ゲンカン(玄関)の4つである。管理の良いマンションは、年数が経っても価値を保っている。
管理は、マンションを選ぶ際に落とせない重要な要素である。
新築マンションを検討する際、管理がいいかどうかは分からない。だが、知るすべはある。
管理会社の実績や経験が一つである。
営業マンに、管理会社の管理戸数ランキングや、会社の創業年などを聞いてみたらいい。
もうひとつは、管理内容を聞くことだ。小型のマンションの場合は、管理人が常勤でないことが多い。
管理費が高くなるため巡回管理の形態にしか採用できないのである。
常勤でない場合、掃除業者が派遣されてくるといっても、どうしても荒れる。駐輪場が雑然としているとか、
共用部の汚れが目立つようになるのである。
中古マンションとして売りに出したとき、見学者が良い印象を持たない。当然、価格も下がる。
空間とは、敷地内の空地がどのような姿かということであるが、例えば、駐車場で大部分が占められ、
全体に灰色イメージのマンションと、駐車場が隠れ、空間が緑に覆われたマンションとでは、
どちらが価値があるか言うまでもないだろう。
また、緑地以外、空間にどのような共用施設が配されているかも価値を左右するだろう。
これらは、大型マンションが圧倒的に有利になる。
外観と玄関は、そのデザイン性を指す。
新築マンションは、多くの場合、未完成の状態で契約することになる。玄関や外観のデザインは、
エントランスホールやロビーなどとともに、完成予想図(パース)でしか見られない。
しかも、これを注視して購入する人はあまり多くない。
慣れている人もあるだろうが、想像していたものと完成した実際とは多分にギャップがある。
できてから見ると、とても貧弱であることに落胆させられる人も少なくないのである。
色も仕上げも、平凡で高級感がない。そのようなマンションは、中古マンション見学者を喜ばせない。
従って、価格にも微妙に影を落とす。
売却のつもりがない人も、自分のマンションの価値に無関心ではおれないと思うのだが、いかがだろうか。
以上の4点は、見当する際、見落とさないようにしたいポイントである。
ご購読ありがとうございました。次回もお楽しみに。 三井健太(BOOKはこちら)