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黄金卿とボテロのぽっちゃり世界 旅行


ボゴタにはエル・ドラード(黄金卿)伝説を生み出したチャプチャ族の都があった。
部族の首領が儀式の際に身につけた黄金の装身具や、神々に捧げた黄金を見に、黄金博物館へ。
入館するまでは全く期待していなかったのだけど、足を踏み入れてみると、
まるでニューヨークの美術館のような近代的な造りにびっくり。
平日にも関わらず、館内は結構な人ごみで、コロンビア人の家族連れが興味深そうに展示品に見入っていた。
アジア人が珍しいのか、展示品ではなく、私達が写真を撮られたりもした。


首長が金をまとい、いかだに乗って湖の中央へ向かい、
神に金やエメラルドを捧げたと言われる黄金伝説を再現する部屋は、
5分程度のショーになっていて、暗闇の中から数々の金が浮かびあがってわくわくする。
伝説の湖はボゴタから約80kmの山頂にあると言う。
湖の底には今なお発見されていない黄金が眠っているのだろうか。
細やかな細工が施された金を惜しみなく神に捧げる。
それだけ資源豊かで、加工技術が発達し、神を畏れる文化があったのだろう。


博物館の展示品は早歩きで飛ばしてしまう事の多い私達も、この博物館の小さな黄金製品には見入ってしまった。
マッチより小さな人型の黄金は、一つ一つ、どこか表情がかわいらしい。


口が半開きの、気の抜けた表情に思いがけず癒されて博物館を後にした。


お次は、フェルナンド・ボテロ博物館へ。
ボテロの絵に初めて出会ったのは、ベトナム旅行中。
ハノイで足しげく通ったお気に入りのカフェのトイレにボテロの絵が飾ってあったのだ。
便器を前に、ぷっくり太った女性の後姿が描かれたその絵は、
どこかおちゃめで、忘れられない存在感があった。
「トイレのあの絵、かわいいよね」と二人で話していた時は、それがボテロの絵だとは全く知らなかった。
今回の旅で、ガイドブックのコロンビアのページをめくっていて再会した時にはびっくり。
博物館に行って、ボテロの他の絵も観るのが楽しみで仕方がなかった。


博物館は、まさしくボテロの世界だった。
実写で見ると美しいと感じられないかもしれない、肉々しい太りすぎの女性たち。
描かれた女性達は、「私って美しいでしょ」とぎらぎら主張することなく、
ただ無表情に窓辺に立っていたり、お風呂につかっていたり、踊っていたり。
そこには、ボテロの「丸み」に対するあたたかい眼差しと愛情があった。
さらには、そういった丸いものにどうしようもなく惹かれる自分自身を
離れたところから客観視してユーモアを混ぜて笑っている、ボテロの姿も感じられた。
この人にしかない、独特の世界観が世界中の人を虜にしているのだろう。
絵の中の女性たちに惹かれるのではなく、絵から感じられるボテロの独特のモノの見方に圧倒され、
ユーモアに魅了されてしまうのだ。
人間だけでなく、果物の絵も動物の彫刻も、ボテロの世界はどれも丸々している。

作品を観ると微笑まずにはいられない、数少ない画家だと思う。
今日訪れた2つの博物館は、見終わってみるとなぜか心がほんわかする。
博物館に行って癒されるなんて、なかなかない体験。
かっちり完璧にかっこよく作られた作品もいいけど、
どこかに隙がある、ユーモアを織り交ぜた作品が人間らしくて好きだ。

ありさ
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